カバーステッチの目飛びについて
興味本位で買ったJUKIのMO-345DC。
カバーステッチの目飛びが激しく、家庭用の複合機はこんなものかとずっと使っていなかったのですが,
ふと気になって、針板をはずしプーリーをまわしてみると原因がわかりました。
針と下ルーパー(紫のテープ)の隙間が1mm位あるのを発見!
ピンクの丸部分、 ここの隙間は0~0.05mmで、あたっているんじやないかと思うくらいの隙間じゃないと目飛びします。ルーパーの先が針のエグリの部分をすり抜けていく感じです。
前に1度だけ本縫いミシンの釜の調節をして目飛びがなくなった経験が役に立ちました。
早速ドライバーで 下ルーパー(紫のテープ) をはずし、隙間を調整してみたら劇的に改善してビックリしました。ネットで評判の悪いミシンですが、この部分が狂いやすいのかも。
本縫いミシンの釜の調節もロックや カバーステッチ の下ルーパーの調節も同じなんだと気が付き、ミシン針にエグリがなぜあるのか納得した出来事でした。
画像はJUKIの別のミシンの海外向けサービスマニュアル(ミシン屋さん用)ですが調節する間隔はだいたい同じだと思います。(E)(B)で違っているのはマニュアルの誤植です。
本縫いミシンは釜の回転運動、ロックは下ルーパーの往復運動、カバーステッチは楕円の軌跡を描きながらの往復運動の違いで、針との隙間がひろければどんなミシンでも目飛びが発生しやすくなります。
2:30~4:00のエグリをすり抜けていって、ルーパの背に針を滑らせるように戻ってくる ところです 。
LとRの2本の針で 下ルーパーが この感じで動くように下ルーパーの位置を調整する。
きれいなループが形成されない場合、たとえば止まったり、段差だったり、引っかかりやすいい糸とか、
よく伸びる生地など、針と下ルーパーの隙間が大きいと引っ掛け損ねる確率があがる。
段差などでうまく送れないときに生地を押したり引いたりするのもループを倒したりするので差動をつかうのがコツといえばコツ。
余談
取り扱い説明書には載っていませんが、特にカットソーのバインダーにチェーンステッチをかける場合
はLの針でかけたほうがよいです。ふっくらした感じのチェーンになり ます。布帛ならRの針かな。
おまけ
本縫いミシンの釜の調整です。針のエグリと釜の剣先の位置を参考にする。
調整するところはタイミングと隙間です。
釜の剣先がエグリを通ってなく、タイミングが合っていない状態でこれでは縫えません。
その2 (18/11/07)
目飛びには1目落ちと2目落ちの2種類があります。
ルーパーは行って戻っての往復運動で、行くときに落とすと2目落ち、戻るときに落とすと1目落ちです。
上記が行くときの目飛びにつついてです。
次は戻るときの目飛びについてです。
ルーパーが行ったとき引っ張り出されたルーパーの糸は戻るときに引かないとたるんでしまいます。
そのときに糸を引っ張る役割が左側のカムです。
これがずれるとルーパーの糸がたるみ降りてきた針がルーパー糸をすくえず目飛びになります。
糸を通した状態でプーリーをまわしてみるとカムが(糸を引く)と(開放)を繰り返しているのがわかると思います。
このミシンはわかりやすくなっていてカムに穴があり、ルーパーが行ききった状態で
カムの穴が真下になります。
直し方は左のカバーを開けルーパーが行ききった状態でプーリーを押さえカムの六角ネジを緩めます。
カムの穴を真下にあわせネジを締めます。
プーリーをまわしルーパーとカムがうまく連動していればokです。
このミシンはルーパーが左にあり右にある他のミシンとは裏側の縫い目が鏡反転しますが
ルーパーの糸の通り方が見えるのでここまで理解できました。